子どもの中学入学前に知りたい知識:「中1ギャップ」をわかりやすく

おかん

子どもが中学校に入学します。何か親として気を付けなければいけないことってありますか?

子どもさんが中学校に入学するのってワクワクもあるけど不安の方が大きいという保護者さんも多いと思います

今回は中1に起こりうる「中1ギャップ」についてくわしく説明していきます

この記事を読めば
  • 中1ギャップの意味がわかる
  • 中1ギャップの原因がわかる
  • 中1ギャップの対処法がわかる

ぼくは現在、京都で個人塾を経営しています

塾長として小中学生を指導している中で感じたことをふまえつつ、保護者さんに知っておいてほしいことを書いています

新しく中学生として一歩を踏み出すお子さんと、そしてそれを支えるご家族の力になれる記事かと思いますのでぜひ参考にしてください

中1ギャップって何?

中1ギャップという言葉、聞いたことありましたか?

保護者さん同士の会話で出てくることはあまりないかもしれませんが、中1の保護者さんが知っておくべきワードです

中1ギャップとは小学生から中学生に上がった時に、環境の変化についていけずに、いじめや不登校など様々な問題が出てくることです

文部科学省が出している「生徒指導リーフ」にも書かれている言葉です

思春期の子どもたちの心情は非常に変化しやすく、学校生活での悩みが噴出する時期でもあります

問題があっても友だちにも家族にも相談できないのが思春期の子どもたち

ですので、様々な問題に適応しようとする子どもを支えるのは家族の役割といえますね

中1ギャップがおこる原因とは?

どういった原因で中1ギャップは起きるのかについて考えていきましょう

基本的に人間は環境の変化にストレスを感じます

大人でも、職場が変わったり、子どもが生まれることで何かしらのストレスを感じてきたはずです

子どもにとっては中学校入学が人生でほとんど初めての環境の変化なんです

人生で初めての環境の変化に適応するために、子どもには多大なストレスがかかります

環境の変化になれている子はうまく順応できるかもしれませんが、それでも見えないストレスはたまっていっているはずです

主に2パターンの変化についていけないことが多いようです

①学校生活の変化

小学校の生活から考えると、中学校生活はがらりと変わります

新しい友達

小学校から中学校に上がると、違う小学校からも新入生が入学してきます

学区が広いところだと4つや5つの小学校から中学校に集まりますよね

クラスの半数以上が初対面

この新しい人間関係に溶け込むのに苦労する子も多いように思います

人見知りの子にはなおさら苦痛ですね

部活動

中学校には部活動があり、ほとんどの生徒が入部します

部内には先輩・後輩の縦関係があり、「敬語」「挨拶」は当たり前になります

正直、超絶めんどくさいです

先輩に気に入られるか、目を付けられないか、そんなことも気にしながら生活することも増えます

朝練があったり、休みの日に試合があったりと、小学校生活からは考えられないくらい活動量が増えます

スマホ

現代においてスマートフォンは大きなキーワードです

中学生の話題はスマホの中の出来事が中心になりつつあります

昔なら、昨夜のテレビ番組を見ていないと友だちの話題についていけないみたいなことがありましたが、現代ではスマホ、SNSが中心です

友達とのコミュニケーションは学校だけでなく、むしろ放課後のSNS内でおこなわれるわけです

スマホを発端にしたイジメや事件も増えているのが現状です

②学習面の変化

小学校時代よりも中学の勉強は難易度も雰囲気もがらりと変わります

教科担任制

小学校では1人の先生が1クラスのホームルームから全教科の授業まですべてを担っていましたが、中学校では教科ごとに先生が変わります

先生それぞれ授業のやり方が違い、統一性がないので慣れないうちはストレスがたまることもあるでしょう

この先生の板書、嫌い!ってなるとその教科の成績が落ちたりします。女子にはけっこうあるあるです

また、小学校のように担任が学校であったことを細かく保護者に伝えることも少ないので、学校でのお子さんの現状が把握しにくくなってきます

定期テスト

小学校でも単元ごとのテストはありましたが、中学校には定期テストという超絶大変なテストがあります

定期テストは成績が決まる最重要テストで、テストのために1週間部活を休んで必死に勉強しないと点数が取れません

そんなテスト、小学校の時はなかったわけです

中学校では勉強に対する結果がわかりやすく数字で表れます

定期テストの結果や緊張感もストレスの要因です

宿題

中学校には毎日の宿題がありません

もちろん提出課題はありますが、小学校のように毎日宿題が出されることはないので、自分で考えて毎日の学習を進めていく必要があります

定期テストの点数確保のためには毎日の学習は必須です

自分でできない人は学習塾に行ったり、家庭学習用に進研ゼミやZ会にお世話になるパターンが多いですね

中学生になって塾に入る人が増えるのは、毎日の宿題が無くなることが理由です

放課後の学習スタイルの変化もストレスの一因になるようです

中1ギャップの対処法を考えてみる

お子さんが中1ギャップに苦しむ前に、また苦しんでいるときにどういったアプローチが有効なのかを考えてみましたので参考にしていただければと思います

入学前に話しておく

小学校と中学校の違いについて書いてきましたが、これをそのままお子さんに話しましょう

どんな変化があるのかを事前に知っておくと心の準備ができますね

お子さんが反抗期の真っ最中ならなかなか親の話を聞いてくれないかもしれませんが、やさし~く話しかけてみてください!

勉強でつまずかないために

小学校とは大きく違うのが学習面です

定期テストのための勉強、受験のための勉強を自分で計画的に進めないといけないのが中学生

その手助けをするのが親の役目でもあります

お子さんが勉強でつまずかないように様子を見ながら最善の教育サービスを与えてあげましょう

塾、家庭教師、通信教育、映像授業、市販のテキストなどからお子さんの現状に合ったものをお子さんと相談しながら選びましょう!

そのためにもお子さんの学習進度はしっかり見ておくことが重要です

教育サービスの選び方などは以下の記事を参考にしてください

2020年版【塾・通信教育・映像授業】中学生向け勉強法の料金別まとめ

聞き役に徹する

中1ギャップに苦しんでいるとわかるサインがあります

それが「親の前で学校での話をしなくなること」です

勉強のこと、友達のこと、部活のこと

不満やストレスがたまりにたまって、イライラしてきます

親が学校のことを聞いてくるのにもうんざりしてきます

こうなる前に日ごろからしっかりガス抜きしてあげることが重要です

その日学校であったこと、最近腹が立つこと、勉強でわからないところ、たのしかったこと、好きなテレビの話、好きな芸能人の話

話し相手になってあげましょう

その時になんか引っかかることがあっても、なるべく意見はせず、聞き役に徹してください

この辺のバランスは難しいのですが、ガミガミ言いすぎてシャットアウトされると何も話してくれなくなりますからね

お子さんの性格も考えながら、お話聞いてあげてください

さいごに

中学に入学してからの様々な変化に対応しなければならない子どもたち

その支えになってあげましょう!

思春期の子どもたちは親のアドバイスやお説教になかなか耳を傾けてくれません

お子さんにこうしてほしい、こうなってほしいと思うことは多々あると思いますが、いったん飲み込んでとにかく様子を見ましょう

様子を見るというのは何も動かないというわけではなくて

子どもたちが欲している支援や声掛けを適切なタイミングでできるように

わが子をよく観察しましょうということです

学校生活でも勉強でも大変なことはたくさん出てきます

うちの子ならその壁も乗り越えられると心から信じて全力で応援してあげましょう!

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